UFOの飛ばない空

21 5月 2013 | UFOの飛ばない空 |

信奉者でもなく、懐疑主義者でもなく、かといって無関心などでもなく、ただ空にUFOを捜していたい。


更新が滞りました。松閣です。
5月は時間に余裕ができるだなんて、嘘もいいとこでした。社会って嘘ばかりですね。

オルタイムのサイトデザインをコロコロ変えてましたがもうメンドイので変えません。一応ガラケーとスマホとPCで外観が変わるはずです。おれスマホじゃないんで実際はどうだか分かりませんが。変わってなかったら脳内変換でお楽しみ下さい。

さて、今日は松閣とオカルトについて話をさせてもらおうと思う。

やっぱね、文士の端くれとして日常的にネタ探しなんぞをしてしまうわけですが、やっぱオカルトはネタの宝庫なのです。
UFOだのUMAだの空から魚が落ちてくるファフロツキーズとか、面白いのからアホらしいのまで玉石混合あるわけです。

ただ、同僚などは松閣がオカルト話に食いつきがいいと思って『怪談』などをふっかけてくるわけですが、これには……。


■秘技 ローリング・フライング・ビンタ

浅はかなヤツには、こうですよ。
なんだか、怪談の類にはまったく興味がわかないんですよね。オカルトの代名詞であるにも関わらず。

やれ、どこそこの『行っちゃいけない』とされる心霊スポットにカップルが行って、なんだか「かえれー」とか怖い声が聞こえて、ビビって逃げてきたけど女の子の方が頭おかしくなって今でも入院してる or 行方不明。

そんな話を聞かされたら、これは……。


■これが禁じられた秘技、ダブル・フライング・ローリング・ビンタだ!

心を鬼にして、こうですよ。

なんだか、怪談って最後まで聞く必要がないような気がするんですよね。

オチがあろうと、そうじゃなかろうと、結局は怖がらせるのが目的であろうから最後まで「ふーん」のテンションで聞いてしまい、そしてやはり最後には「ふーん」でおわるのだ。

だいたい、行方不明になった、だの入院してるだの良く聞くが、おれは今まで病院に入って「いやー心霊スポットに行ったら、頭がチャレンジブルになっちゃって、はは、お恥ずかしい。家内にはとても言えませんよ」という患者を見たことがない。居たら居たでダブル・ローリング・フライングの刑だが。

UFOは好きだけれど、やっぱり身近な体験談は面白くない。
本人が思ってるほど、本人の体験談は怖くないんだろうな。それが、「宇宙人に誘拐されて、変な金属を体内に埋め込まれて、よくわからん理由で牛が殺されました」なら話は別だが。

自分の興味対象を分析していくと、話のどこかに『事実』なり『客観性』が必要なことに気がつきました。
こういう事を言うと、「松閣は懐疑論者だ。全部を疑って、最後には見間違いのせいにして、目撃者や証言者を『エキセントリックな人』とレッテル張りするやつだ!」というレッテルを貼られそうですが、違います。懐疑論者ではありません。

かといって、無条件にオカルトを信じるビリーバーの立場でもない。

どちらかというと、笑いたいのです。楽しみたいのです。分類で言えばフォーティアンになるんでしょうね。それも軽薄なフォーティアン。

ある事件に対して、ビリーバーが言うことを「ふーん」と聞き
その事件に対する懐疑論者の説明を「ふーん」と聞き
実際にはどうだったのだろう、と想像するのが好きなんでしょうね。

世の風潮として、『オカルト信奉者はダサくないっすか』という思想の潮流がありまして、僕自身、否定することのほうが格好良いと思ってました。二十歳ぐらいまで。

たとえば、ロズウェル事件。UFOがニューメキシコの辺境に墜落して、死体を米軍が回収した! それには不思議な記号のような文字が描いてあって、残骸は銀色で奇妙な金属だった。――ということを眼をキラキラさせて語る同級生なりに、言うわけだ。
「あれは気象観測気球の墜落だよ。文字とされるものは気球の補修に使ったカラーテープの模様だった。証言者の○○氏は○○だったし、調査でも地球外の物質は見つかっていない」などなど、懐疑論者らしく否定的な立ち位置で相手をやり込めていたわけです。

信奉者に対して、非科学的で単純で配慮に欠ける愚か者、という見下した立場だったと思います。

でも、違った。俺は間違っていました。
ある時、ふと考えたんです。

俺のやってることも、ビリーバーとなんら変わりがない。
本やテレビで知った知識を得意げに披露してるだけじゃないか、と。
それが科学的事実ならよし。だけど、懐疑本に書かれた『○○という証言者は、大学教授とされているが、じつはただの会社員だった』という記述を信じる、つまりは著名な懐疑主義者の言うことには懐疑精神が働かないわけだ。
結局はムーを読んで信じ込むのも、懐疑本を読んで確信を得るのもたいした違いがない。

多くの懐疑論者たちは、結局のところ『よその誰かが調べたこと』を得意げに触れ回ってるだけだ。ジョー・ニッケルやジェームス・ランディーなり自分で調査してる人は偉いが。

とかなんとか、よくわからない話になってきましたが、松閣は『軽薄なフォーティアン』という立ち位置にいます。
面白ければいい。嫌いな物は嫌い。
信じたい人は信じればいい、けどそれを笑うことが格好いいとは思わない。

昔のテレビドラマ『Xーfiles』。その捜査官の部屋に貼っていたポスターがいい。


『私は、信じたい』
信じる、じゃなく、信じたい。そこがいい。
怪談以外の奇妙な出来事を、信じたい。

という話を同僚にしてたら、彼は面白い話があると言うわけだ。

やれ、どこそこの『行っちゃいけない』とされる森にカップルが行って、なんだかそこで、光る円盤のようなものが見えて、ビビって逃げてきたけど女の子の方が頭おかしくなって今でも入院してる or 行方不明。

まいったね。

2 thoughts on “UFOの飛ばない空

  1. Reply 悪魔 5月 22,2013 8:17 PM

    更新楽しみにしています。
    貴方の書く文は実に優雅で、私の夜の珈琲タイムは ブラックにビスケット、オルタイムが欠かせません。
    私が自分の惑星に帰ったら電波が届かないために作品が読めなくなり悲しい。

    私と一緒に帰星されませんか?

    • Reply まつかく 5月 24,2013 2:46 AM

      どうもありがとうです、まつかくですm(_ _)m
      優雅だなんて生まれて初めて言われました。やはり僕には隠された出自があって、じつは華族の末裔なのかもしれませんね。崇めよ称えよ。
      あなたの星に、マクドナルドとピザハットがあるならお供しますよw ドミノピザじゃイヤです

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