遠くで汽笛を聞きながら。
まつかくの『ま』は、マリリン・モンローのマ。嘘です。
マリリン・モンローの『マ』が松閣のマなのですよ。
松閣です。
カクヨムへの移転作業に疲れたので、ちょっとした時間に更新します。
なんだか春先のこの微妙に切ない時期というのは、古い曲を聴いたりします。オヤジが車で聴いてたやつ。
谷村新司・堀内孝雄 「遠くで汽笛を聞きながら」
チンペイさん歌上手すぎワロタwシブスw
なんだか、幼い頃に耳にした古い曲って妙に脳裡に焼き付いてるんすよね。おれの父親はリベラル環境活動家だったからか、フォークソング的なモノを好んで聴いていた。
そんなかで、一番強烈な印象を受けたのが左派活動家だった加藤登紀子の百万本のバラっすね。
ざらっとストーリーをネタバレすると
貧しい絵描きが女優に恋をして、財産を売っぱらって、恋心に気付いて欲しくて百万本のバラを彼女に送る――が、女優は「ふうん」ぐらいの反応で絵描きに気付かず、次の街へゆく。絵描きは全てを失ったが、後悔もせず、生きてゆく。
ちゅう話。
悲しいような、切ないような話だ。うう、かわいそうな絵描き……。おれみたい。
驚いたことに、『歌詞の内容はグルジアの画家ニコ・ピロスマニがマルガリータという名の女優に恋したという逸話に基づいている』らしい。芸術家は情熱的だなぁ。
だが、待って欲しい。100万本?
薔薇の値段って、時期によってアップダウンが激しく、当時の物価もわからないが、大体一本200円ぐらいと仮定しよう。
で、これを100万本? 2億円?
貧しい絵描きって、ぜんぜん貧しくなくないっすか?
家財全部うっぱらって、総資産2億って日本のアッパーミドル以上っすよね。年収1000万前後の。
しかも、絵描きが恋にハマる年頃――若者だとすると、18~25歳ぐらい――その年代で総資産2億。
貧しいどころか、裕福だ。
悲しい曲調に騙されがちだったが、こうして冷静に検証すると、「酔狂でバラを100万本買えるほどの金持ちのお遊び。しかも2億円失ってもヘッチャラ」と考えるのが妥当となってくる。なんだこれは。ふざけてる。
清貧なるプロレタリアートの曲かと思ってたのに唾棄すべきブルジョワ階級の歌じゃないか! 加藤登紀子は社会革命のなんたるかを忘れたのか! 統括してやる!
と、憤りもするが、物語を少しばかり書いてきた人間として言わせて貰えば、このバラの本数を50本程度にすれば整合性がつくんすよね。「全財産売り払って、50本」ということで貧しさにもハクがつく。
まぁ、50本程度なら女優は毎日ファンから貰ってて、インパクト0なのかもだけど。
俺がストーリーテラーなら、全財産を売却した資金をもとに――女優を誘拐させる。
犯罪のノウハウもないまま、絵描きが女優を誘拐し、それでもなるべく不愉快な思いをさせないよう逃避行中は頑張っておもてなしをする。
資金はだんだん目減りして、逃避行も困難を極めてくる。そこで――
って一話書けるなw
アホなことやってないで、カクヨムの作業に戻ります……。
@rarasuzuさんレビューありがとうです!