YouTubeで検索すると、文字がスクロールするだけの動画が大量に引っかかる。こんな時代に誰がした。
松閣です。
ベッドに倒れながら優雅にアイフォンヌで書いてます。
たまには真面目な話でもしますか。
どうだろうか。最近YouTubeが酷いと感じないだろうか。
何を検索しても、『静止画+スクロール文字』だけの動画ばかり。
言うまでもなく、広告収入を得ようとする人間が大量に流入した結果だ。
酷いのになると、他の文字動画をまるまるコピーしたモノまである。
しかも、その動画で流される広告が
「YouTubeで不労所得を得ませんか? 誰でも簡単に稼げます!」
おれはゲンナリする。
邪推かもしれないが、こういう文字動画を上げてる人の大半が『被害者』だ。
「被害者は検索妨害されてる私たちだ!」とお思いになるかも知れないが、それもまぁ正しい。
ただ、文字動画を上げてる人の一部は『情報商材』を買った、アホな被害者なのです。
まさに動画再生前に流れる「YouTubeで稼ぎませんか」商材を買った人たちであると。
だから、そっくりな構成とデザインになる。
そしてこれも邪推だが、その情報商材広告から誰かが買えば、その金額の数%が『分け前』として分配される。
きっとこの利益分配を餌に、拡大してるんだろう。
「動画再生で1PVあたり、アド◯ンスから平均0.1円は入ります。ここからが大事なポイントです。今回この商材を買っていただいた、貴方の動画広告から、この『超速動画作成メソッド』の購入者が出た場合、その利益を分配します。さらに孫ができたらその利益も。一緒に不労所得で勝ち組になりましょう!」
とでも商材の中で触れてるんだろう。
まさに無限連鎖講的な手法だな、と。
ただね、これ、成り立たない。
だって、その商材によって作られた動画が無価値な文字動画なんだもの。
再生数は今後、ますます落ちるだろうし、チャンネルブロックもされるだろう。広告ブロックもされるだろう。
でも、これ少し面白い。
当然、膨大な再生数を得なければ利益にならないわけで、再生カウントを回すためには良質な動画、ないし注目を集める動画でなくてはいけない。
でも、良質な動画は簡単には作れない。だから『トレンド』と量産に走る。
ネットで話題になってるモノを拾ってきて、――今なら福山雅治の結婚かな――んでワイドショーとかの画面キャプチャを拾い、字幕つけて上げる。
とりあえず、これで瞬発的な再生数は稼げる。
実際に1再生が0.1円ほど(今は0.05円とかもあるらしいが)だと考えれば、1万回再生されたら千円。
しょぼいが、これでも良い方だ。だって、同じような『福山動画』が他の者によってアップされるからだ。競争は激しい。
だから、『福山結婚による2chの反応』『Twitterの反応』など付加価値をつけて差別化を図る。
結果、低品質な動画が大量生産される。
不毛に思われるかも知れないが、商材なりを買った人間は、せめて元は取らなきゃならない。
だから、低品質、低再生でも量産する。
それが蔓延すると「トレンド量産はしんどい! 俺はニッチなネタでいく!」と他のジャンルに手を伸ばす者が出てくる。
そうして末期になると、どこを見渡してもクソ動画になり、それに嫌気した一般ユーザーが去り、衰退する。
その衰退までに情報商材を買った金額をペイできたら、上出来なんじゃないかな。文字動画じゃ無理かもだけど。
有名な話、アメリカのゴールドラッシュで一番稼いだのはツルハシ屋だった。
これとまったく同じことだろね。
なぜ本来、こういう検索の邪魔になる『低品質なコンテンツ』を嫌うGoogleがなぜ放置しているか不思議だ。
もちろん、広告費が入るから、というシンプルな解答はあるんだけど、YouTubeのサーバー代だってタダじゃない。
増え続ける低品質動画。上げた方としては、ずっとサーバーに置いておきたいだろう。
でも、Googleだって無限にサーバーを持ってるわけじゃない。
となると、そのうち再生数を稼げる――同じ容量を使ったとき高い再生数を得られる――つまり優秀な『コンテンツメーカー』がある程度確保できたら、一定以上の保存容量に課金要素を加えるかも。
それで、低品質コンテンツを淘汰する、と。
今は、一般やテレビメディアからの優秀な人材の引き抜き過程なのかも。
いやー妄言垂れ流した。満足。
とにかく、情報商材を買うぐらいなら、嫁や彼女にプレゼントでも買ってやれという事。
嫁や彼女がいない者は……飲もう。もちろん君のおごりで。