社会不適合者 奇人 そして敵。君と僕。 2

暗い所は安全だ――とカートは言った。
乾ききっているか、土砂降りしかない日々――とフレディは歌った。
ジョン・レノンは平和ボケしたただのアホ。



せっかくの休みなので更新。

たまには小説について触れたいと思います。
つまらん話で、長文になるかと思われます。

だから長文もつまらないヨタ話も読みたくない方は、目を閉じて……想像してみてください。国境のない世界を! きっと国境を作るための戦争が起こりまくるでしょうw



では本題いきます。小説について。

しかし、ハッキリ言って、大層なことは書けない。だって大層なモノを書いてないから。
書き手として伝えたいことなんて、何もないし、僕ごときが伝えられることもない。

俺の小説を読んで、「面白かった」「好きだ」と言ってくれる人が、少なからずいる。これはとてもありがたいことだし、こういう反響がなければ書き続けることは出来なかったと思う。

そして考える。
どのあたりが面白いんだろう、と。

台詞回しなんてほとんどアドリブで、シナリオもノリ。
だから書籍化されないんだろがwww

連載中の小説をふくめ、これまでに書いてきたモノをざらっと思い返してみると、僕の書くモノは基本的に『失う物語』ばかりだ。
それが人生であれ、幸福であれ、あるいは自信、恋人、金銭に常識に社会。どの物語も登場人物たちがそれらを失ってゆく。

なぜか。
答えは簡単。
僕自身が人生をそう感じているから、だ。
悲観主義者だからだ。

人生って、取り返しのつかないことばかりで、とても疲れる。
金銭を得るために消費した『時間』。その金銭は果たして『時間』の価値に相当するのか。しない、と僕は思う。
小金の代わりに、かけがえのないモノを消費してる。そんな風に思う。

現代社会は砂漠で、我々現代人はその砂漠を流浪している。そして強烈に水を渇望している。
本来なら沢や川で簡単に手に入る水を、何よりも貴重なモノだと錯覚しているんではないか。

まぁ、いまどき『飲料に適した川水』というのが希少かもですがw

とにかく、社会という砂漠で、生きるために必要な水という金銭を求めてるだけじゃないか、なんて思ったりする。

だから多くの場合、登場人物たちは社会に悲観しているし、結構な皮肉屋ばかりだ。
世の中金じゃない、と言えるほど金持ちじゃない人たち。

だから、僕の書くヒネくれた小説を評価し、シンパシーを感じてくれてる人たちというのは、僕と同じような考え方やパーソナリティを持った人たちなんじゃないかと思う。
現代社会に疲れた人たち。

以前、偽名仮名の『レイトショウ』を書いた時、読者の方から、こんな事を言われた。
「主人公の気持ちよくわかります。もしかして実体験を元に書いてるのですか?」

さすがに、過去の映像が流れる映画館……などというのは体験したことがありません。
しかし、主人公の心境というのはまぎれもなく、僕自身から生まれたモノですね。
自殺に対する考え方も、社会に対する不満も。

つまり、モノを書くって行為は、常に自分をさらけ出しているという事だとおもう。僕の根底にある暗く、よどんだ部分。評価してくれてる人は、それにシンパシーを感じているのだと思う。

会社や、外の世界、友人たちにも見せられないような部分を小説の登場人物に言わせてるんですね。

だから、知りあいや身内に「読ませて」と言われても読ませられないw
読ませようもんなら……

「うわぁ。松閣て普段は明るくて、冗談や軽口ばっかり言ってるイケてるメンズのお兄さんだけど、中身は超暗い!」

と思われると思うと、夜も眠れません。

外見や、普段の振る舞いでは絶対に見せない闇が存在して、その闇の底から小説のソースが湧き出てるわけです。
だから同じような闇を抱えた人たちに支持されるのかも知れません。厭世感とでも言いましょうか。

表面上はどうあれ、ネクラなんでしょうね。

だから一般にはウケない小説になる。自分ではそう思う。
さらわれたお姫様が無事に救われるハズがなく、貧しい村人は大金を手に入れることなく貧窮の中で死んでゆく。

話作りには基本ってのがあって、『ウケるプロットの流れ』というのが存在する。
クーンツがハウトゥ本で沢山の『ウケるお決まり』を提唱して、実際に彼はそれを使って多くのベストセラーを生み出した。
読者の求める流れや、読者の期待にそった展開。予定調和のなかに評価されるベストセラーの神髄があると。

「ほうほう、じゃあ、俺もベストセラーを作って、左団扇でくらそうかの」

とか思って、クーンツ流で一度小説を書いてみた。
でもね、なんか違った。

登場人物に闇がない。絵に描いたようなリア充や、モンギリ型の悪役。そんなんばかりで話が進むと、書いていても苦痛になってくる。
自分で世界を創造しているはずが、その世界に入り込めない。
で、結局、嫌になってやめました。

しかし『お決まり』は読者が好むから『お決まり』になっていった歴史的過程があるわけで、それを全面的に否定するつもりはない。
でも無意識に『お決まり』から外れようとして、実際にはずしまくった結果、世間に見向きもされない作品になってしまったww
だから、応援してくれている人たちは僕にとって貴重な人たちです。
失礼ながらきっと、ミスフィッツ、社会不適合者が大半を占めるんだと思う。
そんな我々のための曲をThird Eye Blindが歌ってくれてたので貼っておきますね。
Misfits

Third Eye Blindは僕の小説に多大な影響を与えてると思いますね。
個人的には『Crystal Baller』が好きだ。「水晶玉があったなら、君に全てを見せてやれるのに」
Out of Veinは名盤。こんなバンドやりたかったなー。入れてくれんかなー。

話はそれましたが、駄目な大人のためのバンドが1つぐらいあってもいいように、駄目な大人のための小説が1つぐらいあってもいいと思うんですね。
だって世の中には、駄目な大人しかいないんですから。みんな、駄目じゃないふうを装ってるだけじゃないすか。だから疲れるんじゃないすか。

また、なんだかよくわからない話になってきましたね。脱線するの悪いクセっすね。

ひとつだけ、作者として言えることを言い残しておけば……。
世の中いろんなネガティブがあって、不条理があって、不正があって、君をふさがせる。君の気持ちがわかるのは松閣だけ。
その気持ち、わかるぜ。











2 thoughts on “社会不適合者 奇人 そして敵。君と僕。

  1. Reply 松竹梅 12月 18,2013 11:14 PM

    こういう言葉が的確なのかわかりませんが…松閣さん、すごく同類スメルがします。
    私は昔からひねくれてるというか、天の邪鬼な部分がありまして。
    周りにはそれを悟られないよう巧妙に生きてきたつもりです。
    自分の中のダークサイドをさらけ出すのって、どんなに相手と打ち解けて信頼してても怖いですよね。
    確実に引かれると思いますし。

    そんな私の「心の友」が松閣さんであり、松閣さんの作品であると、今回のオルタイムを読んで痛感しました。
    13月や偽名仮名も勿論ですが、いつか再びクチナシビト等の非公開作品を読める事を楽しみにしています。
    長々と失礼致しました。

  2. Reply オルタ松閣 12月 19,2013 10:03 PM

    >>松竹梅さん
    同属スメルがプンプンするぜーッ、ですねw
    こういう性格だから仕方ないんだろうけど、すごく疲れますよね。んで内心は鬱っぽくなる。
    松竹梅さんも内面をブチまけて、周りに内緒で小説を書いてみては?
    以外とセルフカウンセリング的な効果はあるっぽいすわw公然と愚痴れるしw

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