いままで何度でもあった
まつかくでございます。
あけましておめでとうございます。
これは、予約投稿です。
先に書いておいたものをタイマーで投稿しています。
つまり皆はもう2018年にいると思いますが、俺はまだ2017年にいます。
未来はどうですか? みんな無事にやっていますか?
皆は知っているだろうけれど、2017年は12月末ごろに小説のアニメ化と映画化が決まり、権利料がガッポガッポと懐に入り、いっきに富裕層になりました。
金持ちになったら、急にモテるようになりましたよ。歌手のエリー・ゴールディングとかテイラー・スウィフトなどが「結婚して!」とか「抱いて!」とか言ってくるんですが
「『男』なら……他をあたってくれ」
とカッコよくその場を去りましたよ。そのカッコ良さにさらに惚れられましたよ。
あれ? アニメ化になっていない?
ああ、もしかしたら、あなたは違う未来、俺のとは違う、分岐した世界線の2018年にいるのかもですね。
そちらの次元はどうですか?
無事にやっていますか?
悲しいことはないですか?
楽しいことはありますか?
こちらの世界では、ちょうど12月29日ぐらいから第三次世界大戦が起こっています。
アニメ化が決まった矢先に、俺にも召集がきました。これによりアニメ化の話は立ち消えになりました。
もちろんタフなガイである俺などは、将校待遇で軍に招聘されました。エリー・ゴールディングだのテイラー・スウィフトだのが泣きながら出征する俺を止めようとしてくるんですが、俺などはやはり相手にしませんでしたよ。
そんなタフで潔い俺の態度に、乃木坂46中の23人が俺に惚れたと戦地で読んだ週刊誌に書いていました。
ともかく、こちらの世界の俺は、こんなふうに順風満帆な日々を送っていますが、そちらの世界の松閣はどのように暮らしていますか?
普段と変わりはありませんか?
こちらの世界のあなたは、やはりそちらのあなたと同じように世界線の分岐に気付いていないようで、まるで自分がただ1人の自分であるかのように振舞っていますよ。
俺などは意地が悪いものだから、そんなあなたに
「もし、人生でたびたびある選択肢を選ぶたびに世界線が分裂して、別の君が無数に存在するとしたら……どんな自分がいると思いますか?」
とか訊いてみましたよ。
そしたら、こちらの世界のアナタは
「成功してるとおもうw そんな自分に会いに行きたいなぁ。よしんば立場を入れ替えちゃうw」
とか、いっちょまえに単芝などを生やして言うわけです。よしんばってなんなんすか。
俺などは口ではこう言ってますが実はいい人なので、世界線を行き来できる特殊能力を使ってまた今とは違う世界線にいるアナタたちに会いにいくワケですよ。よしんば入れ替わりを手伝ってあげようとおもうのです。成功したアナタから分け前を頂戴しようという算段なのですよ。甘い蜜には虫が群がるのが世の常なのですよ。
だけどね、頑張って探したけどね、成功してるアナタのいる世界線は見つかりませんでした……。人生におけるどの選択肢を選んでも、ダメだったっぽいですね。
せっかくなのでいろんな世界線の、いろんなあなたにおれ質問したんですよ。
「もし、人生でたびたびある選択肢を選ぶたびに世界線が分裂して、別の君が無数に存在するとしたら……どんな自分がいると思いますか?」
どの世界線のアナタも言っていましたよ。
「成功してるとおもうw そんな自分に会いに行きたいなぁ。よしんば立場を入れ替えちゃうw」
同じ穴のムジナかよ、って思いましたよ。ええ。なんと進歩のないことだろうかって。
でもね、どの世界線のアナタも言っていましたよ。
「人生後悔ばかりだけど、自分が選んだ道なんだよなぁ。楽しいことばかりじゃないけど、つらいことばかりでもない。ここは天国じゃないケド、かといって地獄でもない。良い奴ばかりじゃないけど、悪い奴ばかりでもない」
と、どこかで聞いた歌詞のようなことを言うわけですよ。おれなどは著作権に配慮しながらも
「土砂降りの痛みのなかをいやらしさも、汚らしさも剥き出しにして走ってゆくのですね。世界中で定められたどんな記念日より、あなたが生きている今日はどんなに素晴らしいだろう。世界中に建てられたどんな記念碑なんかより、あなたが生きている今日はどんなに意味があるだろう」
と、やはりどこかで聞いた歌詞を引用しつつキレイな締めの言葉っぽいこと言うわけですよ。
なのにアナタは
「わたしはいやらしくも、汚らしくもない! お前といっしょにするな!」
などとプライド高く、いっちょまえに俺をなじるワケですよ。成功もしてないくせに。
せっかく良いことを言ったつもりなのに、なじられるなんて、悲しいし悔しい。
だから俺は悪戯で仕返しすることにしたんです。
いまのアナタがいる世界線に行って、あなたが夜眠っているうちに、担ぎ上げて、連れ出して、違う世界線のあなたと入れ替えちゃう。
もうお気づきかとも思うけれど、つまり、いまのあなたは、本人がソレと気がついていないだけで別の世界線にいるのですよ。いままで黙っていてすみませんでした。
ともかく、『新年』どころじゃなく――『新世界』へようこそ。
どうですか? 別の世界線は?
あれ? ほとんど変わってない? 環境も、状況も?
それは、どの世界線のあなたも、結局、あなただったのかも――知れませんね。
そうですよ、著作権!モバゲーで13月読めなくなった時それを思ったんでした。今まで忘れてました。いや、それはもしかして別世界での話だったんですか?
胸も切なくてかきむしるほどすべて、僕だった。
違う世界線の私と是非とも入れ替えて欲しい!……というか松閣さん!忘れずにちゃんと入れ替えてくれましたか?(笑)
果たして、そっちの世界線での私は笑っているのでしょうか?(♡ˊ艸ˋ)♬*その答えは皆を入れ替えてしまった松閣さんのみが知る!!←
>>ジンさん
おそらく、思い違いや記憶違い、不思議な体験のほとんどは別の世界線での出来事なのでしょう。
しかし細部に差違はあれど結局はジンさんはジンさんであるからして、どの世界線の人生にも大きな違いはなく、もしかしたら気付かないまま生きて行けてしまうワケですよ。もちろん、今書いている俺もさきほど別世界からきたばかりです。
>>(。≖‿≖ฺ)
おやおや入れ替えたのに、気付いていないのですね。
夜に見る夢、あるいは白昼夢はすべて現実です。それらはこちらの手違いで、別の世界線に一瞬迷い込んでしまった際に見てしまうもう一つの世界線――。
ちなみに、オルティアーノ財団の関係者によって、周囲の人たちも頻繁に『入れ替え』が行われている事実があります。「あれ? 急にあの人冷たくなったな」や「急によそよそしくなった」などという経験は、そのためなのです。